オープンしてからお店をスムーズに回していくためには、スタッフ全員を巻き込んだ事前の店舗オペレーションの確認とトレーニングが欠かせません。トレーニングでは、想定していることを実際におこなってみて、その時に起こったことと想定していたことのギャップをいかに埋めていくかという意識が大切になります。実際にお客さまを迎えるまでに完璧な対応ができるよう繰り返しトレーニングをし、問題点を一つ一つ解決していきましょう。
ここでは、トレーニングを行う前に確認しておきたいことと、実際のトレーニングで確認すべきことをセクションごとにみていきたいと思います。
食材や消耗品においては、以下の内容を取り決めてスタッフと共有しておきましょう。
・在庫量
・発注方法とタイミング
・納品、検品の仕方
・在庫管理と棚卸の仕方
・厨房機器や設備の動作確認
・食器など備品類の過不足チェック
厨房機器の動作確認では、もしも壊れてしまった場合を想定し、修理先についても確認しておくとよいでしょう。その際、修理にかかる時間や修理中の対応策なども考えておけばいざという時に困りません。また食器やメニューブックなどの備品類は、予備分として実際に使う分より少し多めにそろえておく方が安心でしょう。
諸々の確認が終わったら、次は厨房とホールのトレーニングをおこないます。
厨房オペレーションのトレーニング
・料理提供時間
・料理の見た目や味
・動作の安全性
・衛星面(清掃やごみの管理など)
厨房のオペレーションでは上記の点を意識しながらトレーニングを行います。複数のスタッフがいる場合は、経験やスキルを考慮し、うまく現場がまわるような配置やシフトを考えることも大切です。
ホールオペレーションのトレーニング
・服装
・身だしなみ
・挨拶
・笑顔
・話し方などの立ち居振る舞い
・注文を受けてから厨房へ伝えるまでのルール
・配膳と片付けのルール
・レジ操作の仕方
・クレーム時の対処法
ホールスタッフは、お客さまと接する機会が最も多くお店の顔となる人たちなので、身だしなみや立ち居振る舞い、話し方などの基本からきちんと教育しましょう。そのほか注文の受け方や厨房への伝え方など、お店の中での細かなルールも徹底して共有し、万が一クレームが生じた場合の対処法まで考えておくといざという時にスムーズでしょう。
合同トレーニング
それぞれのセクションで確認とトレーニングを終えたら、最後に合同トレーニングを行い全体として問題がないかもチェックします。すべて確認できたら、実際のお客さまをお迎えする前に、知人や友人を招いたプレオープンを開催すると、本番前にトレーニングの成果を試すことができより安心でしょう。