内装工事が終わり無事にお店がオープンしてからも、飲食店オーナーさんにはやるべきことがたくさんあります。そのうちの一つが人材の募集と育成です。昨今、飲食店の閉店理由でよく耳にする「人材不足」。良い人材を確保することはどの業態においても死活問題といえるでしょう。
ここでは飲食店のアルバイトスタッフを探すうえでまず必要になってくる、アルバイトの募集条件について考えてみたいと思います。
募集条件は他社の求人情報を参考に、可能な範囲で魅力ある条件を設定できるとよいです。同じ地域の飲食店や会社でアルバイトを募集している場合、応募者はより条件のよい方へ流れてしまう傾向にあります。同業に限らずエリアの近い募集情報はチェックし、相場観を養ったうえで魅力を打ち出していきましょう。
まず一番に判断されるのが時給です。最低賃金ではなくエリアの相場を把握し、その平均水準を超えた額に設定しましょう。また、ホールやキッチンなど業務や就業時間帯によって、時給の差をつけるとよいでしょう。
次に時間も重要です。時給は高くなくても無理なく働ける働きやすい時間設定がされていれば人は集まりやすいです。「1週間に何日以上働ける方」「1日何時間以上働ける方」「土日祝日のみの勤務も歓迎」など、ニーズに合わせた設定も効果的です。
交通費は全額支給か、一部支給かどうかも明記します。もちろん全額の方が雇われる方はうれしいですが、もしも難しいようなら「一日いくらまで支給」と上限を記載しましょう。
きまった制服などがある場合はそちらも明記します。制服は無償貸与が一般的です。
応募にあたって資格はありますか?どんなスタッフさんに来てほしいかは応募資格として明記しましょう。高校生でもよいのか、18歳以上なのか、また年齢の上限があれば「何歳くらいまでの方」というように記載をします。そのほか「明るく元気に対応できる方歓迎」や「経験者歓迎」のようにほしい人材の特徴を付け加えてもよいでしょう。ただ、あまり限定しすぎると応募枠が極端に狭まってしまいますので気を付けてください。
例えば「洗い場担当」「接客担当」などのように業務を限定しすぎるとそれしか任せることができなくなってしまいます。また応募する側も、それしか経験できないと思ってしまい魅力を感じることができません。仕事内容はできるだけ限定的な言葉は避け、「キッチンヘルパー」や「サービススタッフ」などといったように、ある程度業務に幅をもたせたイメージのよい言葉を使うようにしましょう。
応募方法もあまり限定せず、「電話連絡のうえ履歴書持参」くらいにしておくのがよいでしょう。あらかじめ面接日を決めてしまうより、相手から連絡が来た時点で、お互いの都合のよい面接日時をその都度設定するほうが人材は集まりやすいといえます。