内装設計プランが完成し、建物の管理会社からの承認を得ることができたら、いよいよ内装工事の着工です。
ここまで、打ち合わせや各種調整、諸々の手配などで大忙しだったオーナーさんも、ここにきて、ようやく一息つける段階に入るのではないでしょうか。内装が一段落すれば、今度はお店の宣伝やプレオープンの準備などに意識が向いていくでしょう。
ただ、工事が始まったからといって100%施工業者にまかせきりというわけにはいきません。
ここでは、いざ工事がはじまってから実際に店舗が完成するまでの間に、飲食店オーナーさんがしておくべきことについてお伝えしたいと思います。
現場の状況をこまめに把握する
もちろん施工に関してはプロの業者さんにまかせておくのが一番ですが、実際にオペレーションを考え、店舗を営業していくのは施主である飲食店オーナーさんに他なりません。そのため現場には定期的に足を運び、店舗の空間感覚を把握するよう心がけましょう。
実際にその空間に体を置いてみることで初めて、打ち合わせの時には気づかなかった様々なことが見えてくるということもあります。工事途中の段階で問題点に気づくことができれば、早めの軌道修正が可能になりますが、現場チェックを怠ってしまえば、それらの問題点に気づくのは店舗が完成してからです。完成後に修正するとなると余分な時間と手間がかかり、なおかつ最悪の場合はオープン日が遅れてしまうということも考えられるでしょう。
現場の職人さんとコミュニケーションをとる
また現場に足を運ぶもう一つのメリットは、現場の職人さんたちとコミュニケーションがとれるということです。工事の邪魔にならない範囲で、積極的に話しかけてみましょう。
例えばちょっとした差し入れを持って行って感謝の言葉をかけてみたり、工事の進行具合を尋ねてみたりするだけでも関係性は深まります。
職人さんとよい関係を築いておけば、いざというときにちょっとした無理を聞いてもらえたり、融通を聞かせてくれたりということもあるかもしれません。また、いくら仕事とはいえ相手も人間です。施主さんが頻繁に来てくれる現場とそうでない現場では、仕事に対する熱の入れ方も違ってくるでしょう。