飲食店の内装工事が完了したら、引き渡しまでの間には念入りな確認作業が必要になります。
内装工事が完了してからおこなう確認作業のことを、完成検査といいます。
この完成検査はもちろん、施主である飲食店オーナーさんが一人でチェックするわけではなく、工事責任者が同伴し工事内容を説明しながらチェックを行うことになります。
検査の際には次のチェックポイントを頭に入れたうえで、細部まできちんと確認をしましょう。
完成検査のチェックポイント
設計者との打ち合わせを経て、事前に完成させた設計図やパース図などをもとに、イメージしていた通りの工事が、きちんとおこなわれたかどうかをチェックします。
新たに設置したドアや窓、また棚などの扉にいたるまで、開け閉めが伴う部分はすべて開閉チェックをおこないます。
建材とは、壁や床、カウンターなど内装に使われる素材のことをさします。あらかじめ指定した建材がきちんと予定どおりに使われているかどうか、間違いがないかなどをチェックしてください。またそのついでに、クロスにシワやはがれ、ずれなどがないかなどの細かいクオリティチェックもしておくとよいでしょう。
新たに設置した厨房設備やエアコンなどの電気機器の電源がすべて入り、適切に作動するかどうかをチェックします。
電気がつくか、ガスが通っているか、水道をひねれば水がでるか、トイレがきちんと流れるかなど、基本的なことではありますが、飲食店経営において必要不可欠なインフラ設備になるので必ずチェックしましょう。
検査に問題がなければ引き渡し
上記以外にも、床や壁に傷や汚れなどがないかなど細かい部分も念入りにチェックし、気になることはその場できちんと伝えるようにしてください。
これらの確認作業を経て、店舗を営業していくうえで問題がないということであれば、書類にサインしたうえで、晴れて引き渡しとなります。
ただし、万が一何か問題が発生した場合は、当該箇所を改善したうえでの引き渡しとなるため、再度完成検査をすることになります。この2度目の検査では、指摘した個所が希望通りに修正されているかという点に重点をおいてチェックするようにしてください。