施工計画書とは、工事の着工前に誰が見てもわかるような形で着工から完成までの工程を図書にしたものです。工事概要に工程表さらに主要資材や施工方法など、工事施工に関するものが具体的に示されています。
現場に携わる作業員に関するものも含まれ、現場組織表や安全管理に緊急時の体制及び対応についてもまとめられている書類です。施工計画書を見れば工事施工管理者や作業員が有している資格に、現場で使われる作業車両なども分かりますし、現場で何かあったときの連絡体制や病院の手配などの情報まで書かれています。
元請の会社についてだけでなく、下請けの業者がかかわる場合もすべて同じように書類を作成し一緒に綴られ、工事に関わることをすべて明確化にすることが目的の書類です。工事を発注した元請け業者に下請け業者など、工事に関わるそれぞれの業者で所有して工事の打ち合わせや進捗状況の確認の際などに使用し、完成後も保管を行い竣工の書類作成時にも参考にします。
施工計画書はとにかく種類が多く、工事の内容やかかわる業者の数によってはとても分厚くなってしまい作成してチェックするだけとても時間がかかってしまいます。現場の作業が忙しい中、少しでも短時間で仕上げるためにはひな形を応用して作ることが得策です。自社で作成したひな型を使って作ることも多いですが、公共建築工事標準仕様書の内容に準じていないと作成しなおさなければならなくなります。
公共建築工事標準仕様書の改訂は公共工事を受注したときに提出書類などが定められているため気づきやすいですが、一般工事の時にはわからないことも多いので日建連施工ひな形集改訂版を参考にして作れば正しい様式に沿って作ることが可能です。工事の種類ごとに分類されているので利用しやすく、下請け業者に提出を求める時も様式がばらばらになってしまう心配が要りません。資格証の写しや作業車両の任意保険の写しなどの書類は特別決まりがないので、統一性を持たせるため元請け業者で見本を作成して提出を求めるとよいでしょう。