飲食店の経営を考えているのであれば、注目すべきルールの1つに同時同卓があげられます。同時同卓とは、同じテーブルで食事をしているお客様には同時に食事を提供するようにするルールです。簡単なルールだと思う方もいるかもしれませんが、実践できていない飲食店も多く存在しています。例えば一般的な定食屋で同じテーブルのお客様がうどんと親子丼を注文したとします。このときうどんが茹で上がるタイミングや親子丼が出来上がるときを同じにするには調理開始時間を調整しなければなりません。
また同時同卓のルールが実践できるようにするためには、厨房設備も大きく関わってきます。もしも厨房にコンロが1つしかない場合、火を使う料理をまとめて作ることはできません。複数の注文を同時に処理できるようにするためにも、コンロなどの設備を考慮することが大切です。飲食店でもメニューに応じて作る時間に差が出るという点を理解しておくことも忘れないようにしましょう。
居抜き物件における最大のメリットが、厨房設備などが整っている状態で店舗を借りられるという点です。飲食店の経営を始めるときに、店舗の設備を整えるのにお金がかかると人件費などに回せる費用が減ってしまいます。そこで初期費用を少しでも節約できるようにするために、居抜き物件を選ぶ方も多くいます。実際に居抜き物件を選ぶ場合には、同時同卓のルールに対応できるのかなどの点を考慮することも忘れないようにしましょう。
同時同卓を実現させるためには、コンロの数や広い調理スペースが必要です。ですが居抜き物件を選択すると、調理スペースにこだわることが難しくなります。ある程度のリフォームはできますが、極端な変更は難しい可能性もあるのです。もちろん設備面にこだわって物件を選ぶことも必要ですが、立地や費用など総合的に比較して選ぶようにしましょう。最初の店舗選びが、今後の運営に大きく影響するので注意が必要です。