客単価とは、ある特定の店舗に対して、お客様1人あたりが出費した金額のことを指す言葉です。同じ売上高の店舗があったとしても、お客様1人あたりが、いくら出費したかによって利益率が大幅に変わってくることがあるため、店舗賃貸物件や居抜き物件を利用して飲食店やエステサロンなどを経営するオーナー様にとって客単価は重要な指標の1つになります。
何故かと言うと、お客様1人あたりが、いくら出費するかというのはオーナー様の経営方針によって、ある程度コントロールできることだからです。客単価を増やしたいのであれば店舗の中の雰囲気を豪華にして高級感を演出したり、提供する品物やサービスにかける原価を上げたりすれば良いということになります。
あまりないケースですが逆に客単価を下げたい場合は店内の内装を庶民的にして気軽に立ち寄ってもらえるような雰囲気を演出することが必要です。ただし、その場合は提供する品物やサービスの原価を下げなければ利益が出ないことになります。
一般的に店舗賃貸物件や居抜き物件を利用して店舗を経営するオーナー様は、利益率を高めるために客単価を上げることに躍起になりがちですが、無闇に客単価を上げようとする経営方針は必ずしも正しいとは言えません。店舗賃貸物件や居抜き物件がある地域が下町のような庶民的な雰囲気がある地域だった場合は、取り揃えている商品やサービスが軒並み高額な料金となっていれば、どれも高くて立ち寄りにくいというイメージをお客様に植えつけてしまうことになるからです。
ですので、客単価ばかりに目を向けるのではなく、いかに店舗賃貸物件や居抜き物件がある地域にとってニーズがあるサービスを提供できるか、ということが重要になります。地価が高く、お客様も高級な物を求めている地域であれば、どんどん原価が高い高級な品物やサービスを提供しても構いませんが、気軽に立ち寄れるような雰囲気を演出して常連客を増やしていく方が正しい経営戦略である場合も少なくありません。