仲介手数料とは、賃貸などの取引を仲介する業者に対して与えられる報酬のことです。本来、取引や契約は当事者同士が行う必要がありますが、不動産に関する賃貸借契約などは仲介業者を通した取引が前提となります。当事者同士の中に入って契約条件の調整や事務処理を代替的に行う必要があり、その報酬として支払われます。
ただし、報酬が支払われるのは実際に契約が締結した時点であり、契約が成立していない仲介段階の時には報酬は発生しません。一般的に、仲介手数料が必要な取引は不動産などの賃貸借契約、不動産の売買などです。
売買契約と比較して、賃貸借契約の仲介手数料は小さい傾向にあります。これは、上限を法律的な規則によって決定しているからです。賃貸借契約の際には、上限は家賃の1ヶ月分に消費税をプラスした金額と定められています。つまり、これ以上の金額を相手が要求してくると法律違反となります。
一方で、売買契約の時には売買代金の3%を基準として6万円と消費税をプラスした金額と決められています。ですから、不動産の購入費用が高額なほど自然と仲介手数料が高くなる仕組みだとわかります。
また、賃貸借契約時には仲介手数料を通常よりも小さくすることも可能です。これは、契約時の取り決めによって行うことができます。そもそも、契約の仲介を行ってもらっているのは借主だけではありません。貸主も同様です。両者が同じように仲介をしてもらっているため、どちらが負担するのかは両者の同意で決めることも可能です。そのため、契約内容次第で仲介手数料をさらに安くできます。