建物は新築時には全く劣化などはしていませんが、年を経るごとに風雨やその建物を使用をすることで徐々に傷んでいきます。このことを経年劣化と呼びます。経年劣化は簿記会計上では減価償却として処理を行うものです。
経年劣化により少しずつ物件が傷んだときでも、たとえば修繕工事などを行ったりあるいは取り壊して新築することもあり得ます。あまりにもその物件の損傷が激しい場合には一度取り壊して新築し直した方が、結果として安上がりになるからです。また最新の工法がかつての新築物件では使用できないケースもあり得るため、経年劣化により傷んだ物件の修繕をあきらめるのも一つの考え方です。
この劣化を防ぐためには物件についてしっかりとした施工工事を行っておく必要があります。新築時点では痛みは当然ながらないにしても少しずつ傷んでいきますからその傷みを遅らせる施工を業者に任せるわけです。こうした取り組みが物件を劣化から守ることに役立ちます。
物件は風雨に耐えながら年月を過ごしていくわけですが、昔の工法だと傷みが早い場合があります。そのためある程度は経年劣化を織り込んでおくものですが、それでも耐えられないことはあり得ますので、どこかで劣化からの修繕をあきらめる考え方が必要になります。
最近の工法と昔の工法とでは当然ながら技術が違いますから、修繕をし続けるよりもいったん倒してその後新築した方が安上がりになることもあり得ます。ただし固定資産税などの税金の関係もありますので、どちらが得かまた損得以外でもその物件について使用し続けるかどうか、考える柔軟さが求められるものです。
技術力の進歩で物件も長持ちする時代になっています。いずれかの段階で修繕を行うのであれば、技術力とコスト及びこれから新しくなったときの損得などを総合的に判断することが求められます。痛み具合を抑えるような施工技術もありますので、取り入れることで長持ちさせ経年劣化を遅らせることも大切です。