保証金償却とは賃貸物件に入るとき、最初に預けたもしものときの保証金が一定の割合で減っていくことを言います。その方法にはいくつかのパターンがありますが、たとえば、年〇%となっていれば、1年ごとに補償金が〇%ずつ減っていきます。2年後の契約更新の際には減った分の保証金が新たに請求される場合もあります。
解約時償却〇ヶ月分となっていれば、解約するときに保証金のうち家賃〇ヶ月分が取られて戻ってきません。償却〇ヶ月となっている場合は、〇ヶ月住んだ段階で保証金は全額取られることになり、解約時には一切返金されません。実費となっている場合は、必要な金額だけ減ることを意味し、通常は解約時の原状回復やクリーニングにかかった費用が差し引かれ、残りが戻って来ることになります。
このように保証金償却にはいくつかのパターンがあるので、契約する段階で注意する必要があります。特に保証金の額が大きかったり、更新の度に追加請求される場合は要注意です。
契約書には保証金償却の形態が記載されているので必ずチェックする必要があります。保証金は敷金みたいなもので退去するときに戻って来るものだと思い込んでいると、後で当てが外れることになりかねません。
いくつかある保証金償却の中で、最も良心的といえるのが実費償却です。原状回復やクリーニングなどに実際に必要になった金額だけ保証金の中から差し引かれる形となるので、損をしたという気持ちにはならないでしょう。
しかし、その他の保証金償却方法は何のための保証金なのかわからない曖昧さがあるため、借主側からすれば損をした気分になるものです。契約書の中では小さな字で記載されているために、見落としてしまいがちですが、必ず注意するようにして、わからないことがあれば尋ねることをおすすめします。なお、保証金の実費償却の場合でも、クリーニング代は別途請求される形での契約もありますので注意する必要があります。